健康な歯ぐき
これは、大人の健康な歯ぐきの写真です。健康な歯ぐきは、ピンク色で引きしまっています。それに対して、炎症に侵された歯ぐきは、赤くはれてぶよぶよしてきます。
子供の歯肉炎
これは、炎症に侵されている子供の歯ぐきの写真です。歯の間の歯ぐきが赤くはれているのをご覧いただけると思います。(矢印)子供の歯ぐきの炎症は、歯ブラシを適切に行いプラークを取り除くことにより、容易に改善させることができます。
最近、子供の歯ぐきの炎症が問題視されています。子供の時の歯ぐきの炎症を放置しておきますと、若いうちから重い歯槽膿漏症になりやすいと言われています。そのため、子供の歯ぐきの炎症は早期に発見し治療する必要があります。
大人の歯ぐきの炎症
これは、炎症に侵されている大人の歯ぐきの写真です。子供の場合と同様に歯の間の歯ぐきが赤くはれているのをご覧いただけると思います。(矢印)このように、歯ぐきの炎症は歯の間の歯ぐきから発生します。
大人の歯ぐきの炎症は、長期間かけて様々な原因により進行していることが多いため、子供の歯ぐきの炎症のように容易には改善しません。
歯ぐきの炎症の進行
歯の間の歯ぐきの炎症が進行して赤くはれた部分が帯状に連続すると、この写真の歯ぐきのようになります。(矢印)歯ぐきの炎症がここまで進行すると、歯ぐきから簡単に出血するようになります。
歯石
歯に付いたプラークを放置しておきますと、このように大量の歯石が付いてきます。(矢印)プラークは、歯ブラシを適切に使用することにより除去することができますが、歯石は、歯ブラシで取り去ることができません。そのため、歯に歯石が付きますと、上手に歯ブラシを使用しても歯の周囲を清潔にすることはできず、歯ぐきの炎症がますます進行しやすくなります。歯石は、歯科医院にて専用の道具でかき取るかあるいは超音波で破壊して取り去る必要があります。
歯ぐきの出血
これは、歯ぐきの検査をしているところです。歯槽膿漏症になりますとこのように歯ぐきにそっと触れるだけで出血してきます。(矢印)
顕微鏡写真
これは、歯槽膿漏症に侵された歯ぐきから出てきた膿(うみ)の顕微鏡写真です。細菌をたくさん見ることができます。(矢印)歯槽膿漏症が進行しますと、これらの細菌が増え、さらに、これらの細菌が住みやすいように歯ぐきを改造していくのです。そして、結果的にこれらの細菌が歯を支えている骨を破壊するのです。
歯槽膿漏症のレントゲン写真
これは、歯槽膿漏症に侵された歯のレントゲン写真です。本来であれば、歯を支えている骨が歯根全体を支えています。しかし、歯槽膿漏症になると、このように歯を支えている骨が破壊されてくるのです。(矢印)歯を支える骨が根の先まで破壊されてますので、この歯は抜かざるを得ません。
歯槽膿漏症は、ごく一部の歯ぐきに発生することもありますが、そのようなことはまれで、全体的に槽膿漏症に侵される場合がほとんどです。また、歯槽膿漏症は痛みを感じることなく徐々に進行します。そのため、歯が動いて歯科医院を訪れたときに初めて歯槽膿漏症に気が付くことが多いのです。そのとき、ごく一部の歯が動くだけと思っても、全ての歯が歯槽膿漏症に侵され、すでに手遅れということもめずらしいことではありません。
歯が動き始めたという段階ではなく、歯ぐきから出血し始めたという段階で歯ぐきの治療を開始することをお奨めします。
金属冠内部のむし歯による歯ぐきの炎症
これは、かぶせた冠のすき間に虫歯ができて、その部分が不潔になり歯槽膿漏症に侵された歯ぐきの写真です。冠の縁に沿って歯ぐきが赤くなっているのをご覧いただけると思います。(矢印)このような原因で歯ぐきが炎症に侵された場合、歯ブラシだけでは歯ぐきを改善させることができません。冠を外して虫歯を治療し、新たに冠を作り直す必要があります。
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