初期の虫歯
プラークが歯に付いたまま一定期間経過しますと、歯の表面に白く濁った斑点ができます。写真の糸切り歯に白く濁った斑点ができているのをご覧いただけますでしょうか。この白い斑点は、歯の表面のリンやカルシウムが溶けだした部分で、虫歯のごく初期の段階です。虫歯もこの段階で発見できれば、歯を削る必要はなく、適切に歯ブラシを行いフッ素を塗ることにより元どうりの歯に回復することができます。
どのような病気も同じですが、虫歯も、早期発見・早期治療が大切です。
前歯の浅い虫歯
糸切り歯の歯ぐきとの境目のところに、縁が白くて中がうす茶色のへこみができています。虫歯がここまで進行しますと、虫歯の進行止めの薬を塗るか、合成樹脂を詰める治療が必要となります。この程度の虫歯であれば、神経を取る必要がありません。
奥歯の小さい虫歯
噛み合わせ部分の溝が黒くなっています。
このような小さな虫歯でも、虫歯が中で大きく広がっていることがあります。そのため、奥歯の治療は、見かけ以上に歯を大きく削り取ることになります。しかし、神経を取る必要はありません。虫歯を削り取った部分に、合成樹脂や金属を詰めることになります。
歯を長く持たせるためには、この段階で虫歯を発見して、神経を取らずに治療を完了させたいものです。
6才臼歯の深い虫歯
この写真の歯は、6歳頃、奥歯に生えてくる最初の大人の歯で、「6才臼歯」と呼ばれています。大人の歯の中で最も大きな歯です。噛み合わせ部分に穴があいています。虫歯の穴がこの程度の大きさになりますと、神経に達するほど虫歯が進行していることがあります。このような虫歯の治療は難しく、最終的に冠を被せることになります。
特に、子供の虫歯は進行が早いので、速やかに治療する必要があります。
臼歯歯冠補綴レントゲン写真
虫歯が進行して神経を取ることになりますと、このレントゲン写真のように、根の先まで人工物で置き換える根の治療が施されます。そして、根を補強するために土台を入れ、その上に金属の冠をかぶせます。
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